■準備
富士山は7月〜9月の期間限定でしか登れません。
このような真夏の登山でも、頂上付近ではかなり冷え込むので、それなりの用意が必要です。昼間なら平地で30℃あっても頂上では10℃にも達しない。特に夜間は真冬のような寒さ(特に風が)なので、登り始める時間によって準備する服装が変える必要があり、具体的には次の物があれば良いと思われる。
<共通>
軍手(何かと便利)
帽子(直射日光が辛いです)
日焼け止め(天気が良いとかなり日焼けします)
サングラス(かなり眩しいです)
杖(あれば楽。五合目で焼印用の杖を買うことも可能)
水分、食料(水500mlPETボトル2〜3本、おにぎりなど軽食。ウイダーインゼリーも良し)
リュック(着替えとか入れます。大きめを用意)
傷薬(バンドエイドや消毒液など)
<昼登山の服装>
ジーンズ
Tシャツ
トレーナー(7合目ぐらいから)
ウインドブレーカー(8合目ぐらいから)
<夜登山の服装>
スキーウェア上下(7合目ぐらいから)
懐中電灯(絶対必要)
■ルート
富士山にはいくつかの登山ルートがある。私は過去に東名高速御殿場から降りて割と近い「須走口」を2回、「御殿場口」を1回制覇した。今度は山梨側や関西側から登るというのも面白いかも。
私はどちらかと言えば「御殿場口」の方が好きである。というのも、「須走口」の下山道にある砂走りと呼ばれる区間がなかなかツライからだ。初心者には「御殿場口」の方が良いのではないだろうか。
くわしくは ここなんか参考になるかも。
○日中日帰りコース
午前6時ごろスタート→午後1時ごろ登頂(1時間休憩後下山)→午後4時ごろゴール
初心者にもお勧め。
○夜間日帰りコース
午後10時ごろスタート→午前5時ごろ登頂(1時間休憩後下山)→午前9時ごろゴール
御来光を拝むことができる。
○宿泊コース
午前10時ごろスタート→午後4時ごろ登頂(宿泊&午前5時ごろ下山)→午前9時ごろゴール
御来光を拝むことができる。
■道中
九合目を超えるとゴールが見えてくるので最後の力を振り絞ることもできるが、精神的にも肉体的にも一番辛いのは七合目から八合目ぐらいだと思う。とにかく辛い。一歩がなかなか踏み出せません。休憩も取りすぎると体が動かなくなるため、座らずに杖に体重を乗せてじっとしているなどが効果的である。
体の不調と言う点では、高山病にも注意したい。症状を具体的に言うと頭が痛いとか耳鳴りがするという程度のもので、しばらくすればすぐに治ってしまうことがほとんどなのだが、あまり気持ちの良いものではない。私にはあまり効果が認められないのだが、酸素ボンベが東急ハンズで1,500円ぐらいで売っているから用意しておくと気休めぐらいにはなるかもしれない。
こんなの → これ。
■アメニティ
富士山のトイレ環境と宿泊施設の劣悪さはぶっちぎりだ。水源の確保が難しいので仕方が無いとは分かっているけど、頂上付近のトイレの臭さは殺人級である。どのぐらい臭いかというと、臭いが目に見えそうなそのぐらい臭い。ほんとぉに臭い。
宿泊は1度だけで体験したが、この体験もまた殺人級だった。10畳ぐらいの小さい部屋に20人ぐらいが押し込まれ、身動きも取れぬまま死んだように眠るしかないのだが、同行した友人は手足の感覚が無くなり、私は吐いてしまった。アウシュビッツ収容所かよ!これほど辛い夜をかつて経験したことがあっただろうか。ハッキリ言って登山そのものよりも、この宿泊が一番辛かった。朝を迎えたときは、友人と手を取り合って死からの生還の喜びを分かち合ったものである。宿泊は素人にはお勧めできない(キッパリ)。
|