私にはいわゆる霊感というものがまるでない。これまでの人生で霊を感じると言うことは一度もなかったので、今一つ幽霊というものに対して漠然としたイメージしか思い浮かばない。
もちろん心霊スポットと呼ばれる場所では良い気分はしないし、薄気味悪い所というのはそれなりに背筋が寒く感じたりするが、幸いなことに具体的な実体験をすることなく過ごしてきた。霊感の強い人が普通では見えない物・者を意識してしまうのならば、私はそれらを感じないですむ人生でよかったな、と思う。
ところで仮に幽霊がいると仮定した場合、いろんな矛盾が思い立つ。過去何千年も人が生きてきたのだから、全員が幽霊になってたら地上は幽霊で満員御礼である。しかも動物霊なんてものがあるならばその数はさらに飛躍的に増えるはずだ。キツネや狸は聞いたことあるけど、ネズミや昆虫のような小動物は動物霊になりえるのだろうか。もし「高等な知識を持つ動物でないと動物霊にならない」というダブルスタンダードな回答しかないのであれば、そんなのは聞き入れたくない。日本人にはクジラは食べちゃダメと押し付けるけど、ウシは神様が許してくれた動物なので食べても良いという頭のイカれた捕鯨反対運動家と同じである。
矛盾点はさておき、純粋に人間の霊が適当な数だけ存在していると仮定します。彼らは死んでしまった時から存在しているんですよね？例えば携帯電話はここ10年で急速に普及したのですが、20年前に死んでしまった霊は携帯電話なんて使ったことが無い訳ですよ。ましてやパソコンやインターネットなんか未知の世界でしょう。各人に守護霊が付いていたとしても、守護する相手(人間)が行うインターネットや携帯メールをさっぱり理解できないと思うのです。オレオレ詐欺や架空請求書で騙されていることが分かっても、助けてはくれないでしょうね。もう少し古い人、例えば戦国時代の武将の霊はここ数十年で乱立するビル群や自動車、飛行機に対してどう思っているのでしょうか。基礎知識が無い訳ですから、時速数十キロで走る鉄の塊を自在に操る現代人に対して恐れを抱かないのでしょうか。そもそも寿命が30才〜50才だった頃の人たちからすれば、70〜80才も生きてしまう現代人はある意味脅威ではないでしょうか。
もっと極端な例を出すと、宇宙人が現れたらさすがに霊はビビるのではないでしょうか。もし私が自縛霊の出現で恐怖に恐れているその瞬間にUFOが現れて中から目のデカイ宇宙人が降りてきたら・・・？私の恐怖の対象は間違いなく霊から宇宙人にシフトするでしょうし、さすがに霊も見たことの無いUFOと宇宙人の出現に恐怖するのではないだろうか。もしかしたら霊と一緒に逃げ出して、ある種の友情が芽生えるかもしれない。そんな体験をしたことがある人はいないのかな？
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